孤独と責任。
医者は孤独な仕事だなと思う。人の寿命を決める権利なんてないのに、医学が進歩しただけに、どこまで患者さんを走らせつづけるのか判断を強いられる。延命治療をするのかしないのか、延命治療とはどこからどこまでを含むのか。最終的な判断は家族に決めてもらうことが多いけれども、家族だって当惑する。自分たちが患者本人の寿命を決めてしまうのでは、という思いに駆られるからだ。患者の家族にこの手の質問をしながら、私は思う。こんなことを決めるのは私でもなければ、あなたでもないのにね、と。一人の患者を助けようとしてそれが叶わなかったとき、もっと何かできたのではないか、もっと他に方法があったのではないか、多くの医者がそういう思いをするのだろう。そう考えることで成長していくものなのかもしれないけれど、それはとても辛い作業だ。そんなことを繰り返していく人生なんて耐えられない。そんなやつはやめればいいかな。おじいちゃん、私はやっぱりどこにも行けなそうだよ。
ここにいて良いかと 問えば 初桜


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