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小児 vol.3

1歳の、胃腸炎で入院している子がベッドで泣いているので、ベッドに歩み寄ると私の方へ寄ってきて、両手を伸ばしてきた。思わず抱き上げると泣き止んで、私の胸元にほっぺたをくっつけた。私はしばらくベッドの脇の椅子に座って、その子を抱っこしていた。時々その子は私をじっと見上げる。そしてまた顔を戻して、またぴったりとくっつくのを何回か繰り返していた。な、なんてかわいいんだー。 女子の上目遣いにぐっとくるらしい男子の気持ちが少し分かったような気がした。
 この話とは関係ないけど俳句できたので載せます。
入院の子は笑いけり 秋の雨 

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小児 vol.2。

自分の子供のことしか考えていない親を見ると気分が悪くなる。ベッドに患児を見に行くと、最後まで挨拶もろくにせず目も合わせてこない父親、看護師や私のような研修医に横柄な口を聞く母親など、彼らは自分の子供にはただただ優しい。こんな親に育てられた子供たちがどんな人間に育つのか、想像するとぞっとする。しつけってなんですかね、と問いたくなってしまう。でもまあ私自身、ちゃんとした人間どうか自信があるわけではないので人の振り見て我が振りなおせ、っていうことで。 でも、挨拶はちゃんとできると思うし、相手に自分の気持ちを伝えたい時に言葉を選びながら話すことは出来ていると思う。父と母のおかげで今の私があると思います、なんてことまでは思わない(人生は自分の足で歩いていくしかないからだ)が、私が少しはまともなのは、幼い頃の厳しいしつけによる部分は多少なりともあるのだろう。そこは感謝するべきところだと思っているし、感謝している、実際。

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小児。

今は小児外科を回っている。少子化が叫ばれて久しいが、世界的に見れば地球環境に悪い人間の数なんか少ないほうがいいわけで、私一人が子供を生まなかったところで特に問題はないだろうと思うので、私は子供は作らないだろうという思いを子供たちを見ながら強めている。今日2ヶ月の乳児を見て、本当に小さくてかわいいと思った。同時にこの子はこれからどんな人生を歩んでいくのだろう、と思ってしまった。 人生は辛い。いろいろなことを結局は自分の力で乗り越えていかなければならない。こんなに小さくてかわいいこの子にもそんな日々が待っているのかと思うと、その子をかわいいと思った分だけなんだか切なくなった。待っている、というのも少し違うな。その子の場合生後2ヶ月の時点で、すでに病気と闘っている。
子供は本当にかわいい。だからこそ、私は生みたいと思えない。
  

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観劇。

今日は土曜日。仕事が終わってから劇団四季のウェストサイドストーリーを観て来た。主要キャストに木村花代、樋口麻美、阿久津陽一郎、そして加藤敬二と豪華メンバーだった。ストーリー自体があまり明るいものでない部分もあるかもしれないが、全体的に間延びしているような印象を受けたのは私だけだろうか。そんななか、樋口麻美が光っていた。力強い歌声、ダンス、20代にしてあの貫禄、申し分ない存在感であった。ポスト保坂知寿は間違いなく彼女だと私は思う。

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